Sam Fender / Hypersonic Missiles (2019)
「無力な僕の憂鬱を超音速で打ち抜いて。」
このキャッチコピーにやられてしまう。
’10年代ラストの今年、爽やかにアルバムデビューを果たしたサム・フェンダー25歳。
とにかくいい声。おまけにこの端正なフェイス。
今一番単独ライブが観たいアーティストです。
初見は今年8月に開催されたサマーソニックでした。
「このイケメンお兄ちゃん気になる」という邪な気持ちでソニックステージに足を運び、真ん中より後ろくらいでゆらゆら踊りながらステージを眺めていました。
……良い。透き通ってよく伸びる高めの声が良い。
イギリスの若手では珍しく癖よりも歌唱力の高さが際立つ歌声でした。
英国北部の冷たい空気が感じられるような、ポストパンク風の音も耳馴染みが良く、なんとも言えない幸せな気分に包まれました。
遠目から見た姿は若い頃のデーモン・アルバーンのよう。
服装も髪型も90sチックで、これは推せる…と思いました。
MCは北部訛りがきつすぎてほとんど聞き取れませんでしたが、時折観客からの呼びかけに対して「カハッ」と子供のように笑っていて、なんだ普通のお兄ちゃんじゃん〜ますます推せるわ〜と思いました。
個人的にスターというのは大まかに二つの種類に分かれると思っていて、
等身大の魅力に溢れる、我々にとっての身近なヒーローになるタイプか
その人自身とは違うペルソナを演じているように見える、近寄り難い別世界の住人タイプのどちらかなのですが、
サムくんは前者じゃないかと思います。
時折垣間見える「田舎の普通のお兄ちゃん」の姿が、歌っている姿とかなりギャップがあるので、そういうのに弱いんですよ私は。そんなこと知るかよという話なんですが。
それはさておき、久しぶりに本気で追っかけしたい人に出会えたので非常にエキサイトしています。
サムくん、この季節の日本はサムいので、春頃になったらまたおいでね。