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読了『山女日記』

『山女日記』/湊かなえ/幻冬舎
湊さん特有の女のどろどろした暗くて黒い部分の描写は少なめで、登山する女たちの思いや葛藤をオムニバス形式で描いた1冊。「山ガール」なんてかわいらしい女性は一人もおらず、登場人物すべてが腹に何か抱えた、悩ましくもたくましい女性たちでした。彼女たちは実在する山に登るのですが、山の描写も繊細でその情景が目に浮かぶよう。利尻山の花の庭とトンガリロの棚田状の丸い湖が特に美しかった。私の頭の中で。
昨年訪れた長野の上高地が取り上げられていたのも刺さりました。5月にも関わらずものすごい吹雪で、ハイキング程度のつもりだった軽装のお馬鹿さん(私)は痛い目を見ました。山小屋のコーヒーがおいしかった思い出。
大学時代ゼミの先生に死ぬほど連れていかれた長野…コンサート帰りのシャトルバスがポンコツで最終の新幹線に乗り損ねた長野…名産のくせにいまだにおいしい蕎麦屋にありつけていない長野…第二のマイホームタウンです。また行きたい。

話がそれました。山に興味のある人はもちろん、登山なんかしたことねーよっていう方にもおすすめできる1冊です。ぜひ。

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