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咀嚼

何か物を食べる時に、自分の歯がそれを噛み潰すことに意識を向けてみると、食事という行為に新たな価値を見出す事が出来るかもしれません。ゆっくり、自分の歯が柔らかい、若しくは硬いその食べ物を破壊していく感触。潰された食物の発する香り、味、音。どんなに硬そうでも、容易く歯は噛み砕いてしまう。すり潰してしまう。その様子を頭で想像する。梅干しのように、柔らかいものの中心に硬いものがあるなら、噛んだ瞬間柔らかいものが硬いものから乖離する様子を思い浮かべながら顎に力を入れて、歯にかかる力に想いを馳せて。硬いものなら、始めは一体であったその塊が、少しずつ解かれて、ひびが入って、粉になって、消失する感覚。食事から少し意識が遠ざかり、そして時間をかけて感覚を得なくてはならないので少し煩わしいですが、ガムでもなんでも、普段口に入れる物に何も感じなくなった時、歯が物を噛み潰す感触、思い出してみてください。

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